krautraum

exhibition

藤川琢史「Hypopharynx」

2018年11月30日[金]-12月24日[月]

金・土・日・祝日オープン 13:00-19:00 事前予約制

この度、krautraum(クラウトラウム)では、藤川琢史個展「Hypopharynx」を開催いたします。

 

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タイトルの〝Hypopharynx〟は、「下咽頭」を意味している。下咽頭は蚊が血を吸う際、対象に唾液を注入するパイプとなる部位であり、また人間においては声帯が位置し、食道へとつながる入り口部分を指してもいる。いずれも体の内と外をつなぐ、いわば中間地帯にあたる場所だ。

 

壁に叩きつけた蚊の死骸からにじみ出る血痕に作家が着目したのは、自分の一部が体からも意識からも離れ、いつの間にかまったく別の組織体系に組み込まれていたことを目の当たりにする不気味さにあったという。体の外に出てしまったものは自分の意志ではもはやどうにもならなず、私たちは日々のさまざまな営みの中でもその歯がゆさや行き場のない空しさに、どうにか辻褄を合わせながら受け入れていこうとする。

作品は、そうした状況に対するささやかな抵抗としての抜け道を探る、ある人間の姿を描く。彼は何度も迂回し失敗を繰り返し、結局のところは外の世界と折り合いのつかない、いびつさを抱えることになる。

 

自分の意識のありようと置かれた状況との間。まだ中間地帯にいるはずの、完全に血が奪われてしまう前、あるいは声になる前の声。あともう少しだけ冷静に、確かな感触を得ながらそれらを見つめることが、私たちにはできないだろうか。

 

藤川琢史 (ふじかわたかし)

1987年生まれ。東京造形大学美術学部絵画領域専攻卒業。近年の主な発表に「5…10…20…30…36…43」(blanClass、横浜、2016)、「scales(仮)」(blanClass、横浜、2015)、CAMP「4月展」(BY APPOINTMENT ONLY、東京、2016))、CAMP「6月展」(路地と人、東京、2016)。

 

お越し頂く際は事前予約制となります。

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