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石川卓磨 × 勝俣涼「写真の厳密な使用」について

2017年7月8日(土)17:00-19:30

このたびkrautraumでは、石川卓磨企画トークイベント「写真の厳密な使用について」を開催いたします。

2017年7月8日(土)17:00-19:30

開場時間:16:30-

料金:1,000円(1ドリンク付)

定員:15名 ※事前予約制 お名前、人数、ご連絡先のメールアドレスまたはお電話番号をご明記の上、info@krautraum.comまでご連絡ください。

 

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「写真の厳密な使用」とは何か。写真を厳密に使用することは、誤謬を与えない正確な意味を写真が明示できることを前提にしている。では、正確な意味において写真を厳密に使用することは可能なのか。この答えとしては、写真は不完全なメディアであり、それ自体で明示的な事実に還元できる表象ではない、となる。しかしこのすでに用意された「答え」は、それ以上に写真の理解を深めてはくれない。

この反語的なタイトルは、写真を「厳密に見ること」とは何かということに折り返すためにある。ポール・ド・マンは「メタファーの認識論」で、ジョン・ロックが比喩を批判し、比喩を排して厳格に明示的な陳述を追求したその語り中に、比喩やレトリックの動きがあることを分析した。ロックの言語の厳密な使用が、意味の多義性や決定不可能性の性格を逆説的に語ってしまったというのだ。つまりド・マンはこの「問題」を、テキストの一般論としてではなく、ロックの厳密さの過剰によって起こっていると分析した。

この「問題」をテキストから写真に置き換えて考えること。写真の読むことの宙づりを、ロック—ド・マンのような分析のプロセスを持ってあぶりだすこと。石川卓磨と勝俣涼が、ジェフ・ウォールやジョン・バルデッサリなどの具体的な作品を分析しながら、この写真を見ることの「問題」について討議していく。

 

石川卓磨

 


 

プロフィール
石川卓磨(いしかわ たくま)

1979年千葉県生まれ。美術家、美術批評。

主な評論に「生存のレオロジー――ゾエ・レオナードにおける生政治」(『引込線 2013』[図録]、引込線実行委員会、2013年)、「戦争と銅版画――浜田知明の『戦争』画について」(『前夜/前線―クリティカル・アーカイヴ vol.2』、ユミコチバアソシエイツ、2014年)、「ポストアプロプリエーションとしての写真」(『カメラのみぞ知る』[図録]、ユミコチバアソシエイツほか、2015年)、「カエサルのものはカエサルに!――鈴木清順における「ルパン三世」と「浪漫三部作」」(『ユリイカ2017年5月号 特集=追悼・鈴木清順』、青土社、2017)、などがある。主な展覧会にAIRS企画vol.5石川卓磨「真空を含む」(国際芸術センター青森・ACAC AVルーム、2016年)、「教えと伝わり|Lessons and Conveyance」(TALION GALLERY、2016年)、「第9回恵比寿映像祭『マルチプルな未来』」(東京都写真美術館、2017年)などがある。

 

 

勝俣涼(かつまた りょう)

1990年長野県生まれ。美術批評家。

主な論考・エッセイに、「未来の喪失に抗って――ダン・グレアムとユートピア」(『美術手帖』第15回芸術評論募集佳作、2014年)、「ジョン・バルデッサリの修辞学」(『引込線2015』所収、引込線実行委員会、2015年)、「「わたし」と「ずらし」の力学 ― 豊嶋康子論」(『ART CRITIQUE ウェブ版』2016年6月号、BLUE ART)、「故郷としての郊外」(石井友人「未来の家」展(Maki Fine Arts)プレスリリースとウェブサイトに掲載、2017年)など。主な展評に、「タブローのマテリアルな起源――今井俊介「surface / volume」」(『ART CRITIQUE』、no.04、constellation books、2014年)、「未だ知られざるものへの感度――渡辺泰子「WOW! シグナル」展」(『美術手帖』2015年4月号、美術出版社)、「欠如の観測――「無条件修復」展」(『美術手帖』2016年1月号、美術出版社)、「近さと遠さの文法――利部志穂「サンライズサーファー」展」(『美術手帖』2016年3月号、美術出版社)など。